iBooksの深刻な問題その4

iBooksをiPhoneで使う場合の
長い注記の付く本文が表示されない問題

 iPhone 5 の4インチ画面でiBooksを使いチベット旅行記を表示を確認した。
 長い注記に関連した問題が発生しているページだけをまとめた。

『[#』ではじまり『]』で終わる部分は青空文庫独自の約束で文字の組み方が記されている。字下げや傍点傍線挿絵等があり『注記』もその一つ。

※画像タップで拡大します

iBooks長注記.001.jpg
p739[#「凄絶、快絶なる偉大の霊場に進み来ったことを大いに悦んだです」に「〔壮美に快絶を叫ん〕」の注記]
この文字サイズでは 本文6文字欠落、注記1文字欠落 なお長い注記が付き本文が欠落している部分は通常の本文よりも1文字ほど1行が長くなっている。

p758[#「はほとんど自分の魂も奪われてしまったかと思うばかりで未だに眼に付いて思い出すと心中の塵はことごとく洗い去らるるかの感に堪えぬのでございます。」に「〔は息をして恍惚たらしめもって我なく我が所なき境涯に入って雪峰一枚となっていたようであった。〕」の注記]
この文字サイズでは 本文47文字欠落、注記31文字欠落

iBooks長注記.002.jpg

p791[#「落ちるのは当り前の事だ、そういうことの起るというのは」に「〔落ちてひじょうに苦しまねばならぬことであって〕」の注記]
この文字サイズでは 本文3文字欠落、注記2文字欠落

p1456 この文字サイズでは 本文の欠落はないが不要な改行が発生している。

iBooks長注記.003.jpg

p1560[#「抜けて広い道を七町参りますと長さ二十間幅三間程の橋があって、橋の上にはシナ風の屋根がある。その下を過ぎて一町余り行くとラサ府の西の入口の門に着きました。その門はちょっとシナ風に建てられて居る。それから中へ進んで行って左の広い道に沿うて二町余り行きますと」に「〔過ぎて行く本道を行かずに、それから山下の東端を北に一町行って右に曲って東南に進みました。土地が本道の裏道で行くと、約七町右に折れる南へ行くと長石の立てられてある柳の庭苑の前に出ました。これがチベットで有名な長石で〕」の注記]
この文字サイズでは 本文103文字欠落、注記87文字欠落

p2690[#「で、すべて利害の感情の上において事が定まるのです。」に「〔事が多い、しかしそれ以上に事を決する力は時の情勢からくる感情であります。〕」の注記]
この文字サイズでは 本文2文字欠落、注記2文字欠落

iBooks長注記.004.jpg

p3588[#「、なおこれからはどうしても行けないというものですから、またもう一度酷い坂を登って来て腹も減り加減になったからまた一度やり、それから山へ登って行った。」に「〔た上に、これからひどい坂を上る準備に荷持と共に炒麦粉を一椀ずつかきこみました。それから大いに勢力を得て再び胸突く坂道へと勢い鋭く登って参りました。〕」の注記]
この文字サイズでは 本文51文字欠落、注記51文字欠落 不要な改行も発生。

p3654[#「でもなくまたインド語でもない。これは全く土着の者でここに出来たものであるという解釈を下せばまあ適当のように見える。」に「〔とその文法が通じている、あるいはチベット人のごく古い時代の種族であるかも知れない。研究すれば面白いことがあろうと思われる。〕」の注記

この文字サイズでは 本文34文字欠落、注記37文字欠落

1ページ半欠落

合計すると本文の欠落は246文字です。1行およそ23文字で11行、合計すると1ページ半欠落してしまっています。